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硝子修正器購入記



まず誤解を招かない為にも、まず発売元の
シャプトンのホームページで商品の詳細についても併せてご確認下さる事をお願い致します。


シャプトンの『硝子シリーズ』なる物の中に『硝子修正器』なる物がある事を知り、ネットでいろいろ調べた所、同社の説明どおりの商品だとすると、大変良さそうな印象を受けたので、とあるお店で指定して取り寄せしていただく事になった。

そのお店でも『硝子修正器』の取り扱いは初めてだったので、入荷の知らせを受けた私は商品の知識として実際に見てもらおうと、砥石をいくつかと試し研ぎの刃物などを持って店に伺い購入しました。


早速店内で開封し、実際にいつも他社の電着砥石で修正する要領で縦や斜めにストロークして修正し、ストレートエッジを当てて光の漏れ具合をチェックすると、どうも幅方向にストレートエッジをあてると真ん中が凹んでいるようである。

元から凹んでいて凹みが取りきれていない事を考慮して、今まで使っていた電着砥石で光りが漏れないように真っ直ぐに修正し、それを再度『硝子修正器』で修正すると、また真ん中が凹む。

三度ほど試したが、同じである。
何度か定規を当てて、隙間をなくすように対応した修正の仕方をすれば出来ない事はないのだろうが、平面精度を謳い砥石修正専用の商品である以上、コツで直せる直せないかが問題ではなく、まず商品自体が真っ直ぐか真っ直ぐでないかが問題である。


ちなみにストレートエッジについては下図のように使った。



ストレートエッジは刃先に当たる部分を垂直に当てなければ、正確に観察する事は出来ないので、検査対象物に当てて垂直に近い角度で前後に揺らして、より正確な垂直を導きだして観察した。
個人の癖によりストレートエッジの同じ箇所が磨耗している可能性を軽減させる為、検査対象物の同じ観察位置にに対してストレートエッジの当てる場所を何箇所か移動したが同じ傾向のようであった。



試しに修正器の方をストレートエッジで見てみる事にしたが、製品の元からの溝で凹凸がある他、ダイヤの粒子が点在する為、面は点で形成されたような形で定規をあてると、全体に点在するダイヤ粒子の先にのっているだけで、べったりとストレートエッジが面に乗らないので、点の隙間から光が常に漏れているので、確実な観察はしにくい。

しかし、両端が高い場合はストレートエッジは両端二点が接地して安定するが、真ん中が高い場合は不安定となる。

ダイヤ粒子の先端に点で接地して全体に光が漏れているので確実な判断は難しいが、そのような印象を受ける部分もある気がする。

店主さんが「返品してくれてもいいですよ」と親切に言ってくださったのですが、 いかに精密で同じように製造されるとはいえ、一般論として極僅かな確率でも不具合のある場合もあり、たまたまそれが私の手元に来たのかもしれないと考え、それに対しては当然どこのどのような会社や製品でも、あってもおかしくはない事なので特に悪い印象はない。
それよりも製品に対しての疑問点や万が一不備があった場合に、メーカーがどのように対応するかの方が大事だと私は考えます。
何より私の勘違いも充分にあり得るのですから。

そして使う前から説明や紹介文から大変気に入っていたので、良い物なら使いたい気持ちも強かったのである。



その日は土曜か金曜辺りだったが、17時をとうにまわっていたので、お客様センターに問い合わせも出来ず、いずれにしても週明けまでメーカーとは連絡は不能と判断し、電話でとやかく言っても現物をメーカーが確認しないうちは、修正法を教わるのが関の山ですし、 それ程の精度を謳う製品なので、検査できる機材ぐらいは同社にあるのではないかという事で、検査をして納得の返答がある事を期待する事にした。

とりあえずストレートエッジという簡易的な方法で、修正器の一番出ているかもしれないと感じた部分の裏側の強化硝子部分に目印として養生テープを貼っておいた。



10日ほどたってお店から途中経過の連絡があり、現在シャプトンに商品が渡りましたとの事。
直接ではなく問屋経由だったので、到着に時間がかかったのかもしれない。

さらに待って、最初のいきさつから約3週間後に連絡があり、商品が返ってきたとの事。
一緒に店宛に以下のような二枚の文書が添えられていた。







まず文書を見る限り、私の指摘した部分については少し語弊があったようで、私自身はテープで貼った所の幅方向に対して中高ではないか?と確認をお願いしたのですが。
また、平面が直らないのではなく直しにくいのであって、何度か確認しながらある程度変則的な修正を加えれば誤差は減らせる。

何より伝言ゲームのように又聞きとなるので確かな事ではないですが、この数値は説明によると検査を依頼した商品そのものではなく、それで修正した物を測定したらしいとの事。
また私にはよく分らないデータの提供であるが、測定長さ260.0oとは26pという事で幅方向の測定ではなく、丈方向のデータの事だろうか?
開始位置が440.0oとはメーカーの方はよく理解していらっしゃるだろうが、私には???である。



結局基準は5ミクロン以下ならOK(同社の既定?)という事らしいが、もはや直接説明を聞いてみないとよく分りません。
何より、現物でなく修正した方を測定するというのであれば手加減次第となるし、それに特化した技術を持った人が行えば、誤差は減るという事になる。

果たして誰でも誤差なく使えるのか?という疑問も湧いてくるが、又聞きなので何ともいえない。



とにかく丈方向は区間が長いので、ほんの少し光が漏れようが、イビツな形状の漏れ方でなければ、さほど問題にはしていないのである。幅方向の短い区間での隙間が空くように見える事が問題で、丈方向は凸凹でなく端の方で極僅かに光りが漏れても、それ程気にしていないのである。

何とか直し方を教えてくださいとお願いしたのではなく、製品自体の平面精度が出ているかを検査してもらいたかったのである。
もし又聞きしたように現物を測定したのではなく、修正した物を測定したのであれば(『刃の黒幕』のメロンを修正したと聞いている。)、修正法にもよるが修正器自体の精度を示せた、或いは修正器自体の精度に近い数値を示せた訳ではないと思うのだが。

また、私が使用した砥石は世間では超硬口といわれる部類の天然仕上げ砥石で、この天然砥石が水を含んで肉眼で確認できるほど持ち上がるのか分りませんし、、はたまた観察の為に修正後すぐに表面の水分を拭き取り、直後に定規を当てているのにもかかわらず、水分の影響で光が漏れる程度の隙間を修正後30秒も経たないうちに生み出す理由になるのかは、まだ納得出来ていません。

検査依頼の前にお店で試しに修正した時には、修正器ががたつきなく安定した環境であった事を付け加えておきます。




ところで修正の仕方といえば別に変則的ではないが、シャプトンのホームページに以下のような使用法が掲載されているのは購入前から知っていました。(部分的抜粋)
語弊のないように説明については前後関係も含めメーカーのPDFでお確かめください。

これは硝子修正器には入っていないので、パソコンを使用されない方がどのように、この使用法を知るのかは分りません。



商品に同封されているのは下の紙のみとなります。






皆さんはメーカーの返答を見て、どのような印象を持たれたかは分りませんが、私自身は今の所は印象はあまり良くない。
確かに言葉は丁寧であるが、ある四字熟語が浮かばずにはいられない。
まあ確かにメーカーサイドからすれば、使用者の使用の仕方に問題があると考えるのが当然な事なのであろう。

直接説明を聞いていないので、この様に書くのは少し気の毒ではあるが、私が頭の悪いせいもあり、メーカーとしては、説得力のある説明をして満足されているのかもしれないが、正直いって何の事か理解出来ていない。


直接説明を聞くという事で良いとして、こちらの言い分が、また理解してもらえていないでは困るので、私の勘違いがないかも含め、もう一度自分で出来る範囲の検査をしてから説明を聞きたいと思う。



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