凹と凸のパターンの調整



@かAからこのパターンへ移行してきた場合はかなり平面に近くなってきたかもしれないが、いずれの場合もこの工程でかなり平面に近づけていきたい。

まずは凹凸のそれぞれ高い所同士を擦り合わせます。

特に凸の方の砥石は真ん中よりの方がより多く削り取らなければならないので、頭でイメージしながら中心部付近ほど擦り合わせ量を増やしストローク運動します。

しかし中心付近を研削しようと思うと半分以上も上側の砥石が飛び出し、あまり無理をして中心部を大きく超えてしまうと安定感に欠けるだけでなく作業もし難いので、半分を少し超えて後退した所までをストローク巾の最後端として擦り合わせます。

少し擦り減ったら上下はそのままで前後の向きを変えて、擦り合わせていない残り半分を同じ容量で擦り合わせます。

小まめに前後の方向を入れ替え平面近い高さまで減ったら普通に縦に擦り合わせ全体に均し定規で確認します。

凹凸具合により、この調整で両方とも凸になった場合は砥石の中央部を減らすを参考に真ん中を削りとってから縦に擦り合わせてください。

ここまでの作業を歪み具合に合わせて徐々に研削量を減らして繰り返し、狂いが小さくてこの調整法では合わせにくい所まで誤差を減らせたらOKです。




また先ほどとは逆に凸凹を逆にして擦り合わせても良いと思います。

自分のフィーリングと合う方法で調整すれば良いと思います。

先ほどとはピンクの矢印の力の入れる部分が異なりますので注意してください。

もちろん他に良い方法があれば、このやり方にこだわる必要はこれっぽっちもありません。




微調整


手癖のコントロールのページで書いた感じの持ち方や力の入れ方で、普通に前後ストロークする共擦りの方法です。

ここでは必ず凹の砥石を下に持ってきます。
普通はスライド巾5〜6cmぐらいでよいと思いますが、調整する砥石の度合いで大きめにストロークしたり、逆に小さめにストロークしたりして調整します。

ややしっかりめに押し付け密着させてストロークします。

何故凹を下にするかというと、この持ち方や力の入れ方でいくと、ごく微妙に上の砥石が凹に下の砥石が凸になるように作用するので、それを利用します。

ストロークが大きいほどその作用が強くなります。


大きめのストローク

砥石面の誤差の出方が自然でなだらかでなく局地的な場合。

微調整の範囲の誤差ながら、大きめの誤差の場合。


小さめのストローク

誤差が小さく自然でなだらか、最終段階に近づくほど小さく。



また普通に前後ストロークする際も、時おり左画像程度に斜めに上の砥石を振って、擦り合わせ砥石のムラを取ります。

もちろん逆の斜めにも振ってください。

ストローク方向はこの場合も縦で構いませんし、上側の砥石の角度どおり斜めにストロークしても構いません。



横方向の凹凸の調整


微調整と同時進行でこの工程を随所に加えながら調整をします。

横方向、つまり長さ方向ではなく巾方向での凹凸も当然とらなければならない。

これも凹の砥石を下において、上下砥石の対角を結んだ程度の角度に上側の砥石を振って、向いている方向にストロークする。

狙いは丈方向に真っすぐに近くなった砥石で、巾の両側の高い部分だけを落とす事にある。

これも左右の向きを入れ換え均等に行う。