新田巣板 幅広コッパ


計測時 170(長さ)×82(幅)×26(厚み)



硬さ:43  細度:45  下り:22  研ぎ感の軽さ:30

曇光り:2  鏡面:1




この砥石は『富士鳩』さんのネットオークションで購入した物です。

原石に面付けだけしたあったのですが、せめて片方の辺だけでも直線がほしかったのと、底面とのバランスを考えて、自分で都合の良い所でカットしました。

元々オークション画像で大きさとカットの予想はして購入しており、ほぼ予定通りの大きさが取れました。


購入時のカット前の画像

ただ、この石も多くの新田砥石がそうであるように、見た目の層の並びと別に斜めに層が入っており、この砥石なら左側面の皮と平行してヒビが入りやすいので、カットしていると振動やちょっとの引っかかりで砥面がめくれそうになります。

この画像だと上の縦の亀裂が側面の皮と同じ方向に亀裂がありますので、上の鉛筆のラインを切っている間は特にドキドキです。

研いだ感じは滑らかな研ぎ感で、この硬さの石の下りとしては新田らしく優秀です。

新田は私の印象は下りは強いですが、よ〜く見ると細かい部類の砥石でも角の尖ったような非常に細かい研ぎ傷がある印象ですが、この石はそんな研ぎ傷は全く残らないようです。

鏡面というには微妙ですがギリギリ鏡面かな?といった感じです。

硬い部類の砥石ですが、研ぎやすく下りも良く細かい刃の付く良い砥石で、この石も一本で中砥石以降の仕上げを賄う事が可能な石だと思います。

寸法だけを見れば通常の鉋などを研ぐには短く、無理やり規格にあてはめると100型の幅広という事になるのかもしれません。
ショートストロークで研ぐのであれば、幅があるので面積的に不便を感じる事はありません。

下の画像は研ぎ汁の画像で、基本的に黒い研ぎ汁が出ますが、性能を見るために最低限の研ぎこみをしていますので、既に変色しています。



刃物を研いだ時の研ぎ汁の画像