新田 孔穴黒点巣板


計測時 185(長さ)×60(幅小)・72(幅大)×28(有効厚み)



硬さ:47  細度:30  下り:10  研ぎ感の軽さ:38




新田の中でも特に硬い巣板です。

硬いのを求めて購入したので硬いだけならいくら硬くてもいいのですが、残念ながらハズレ砥石で他に使い道もありません。

いくら新田とはいえ締まりすぎて下りも悪く、黒い研ぎ汁は出ますが面修正直後の少し荒れた砥面でもなければグリグリと力を入れてしばらく研いで、やっと少し研ぎ汁が出るかなといった程度。

それならば硬いというだけなのですが、この砥石のハズレたる所以はそんな所ではありません。
全体に黒い穴や点々が無数にあります。

その中で黒い穴ではなく別の点々部分だと思いますが、そいつが悪さをするようです。

点々のある砥石はこういう事がよくあります。全く障らない石もあるのですけど。

小口側から光にかざしてみて光る点々があるような石は、あまり良い石だった経験はありません。
この石も砥石面全体に無数の光る点々があります。

カメラの特性上?一点からの反射しか写らないのですが、実際は全体に下の画像のように光ってます。

光る点々の画像
画像中央やや左の部分にかなりの密度で点々が光っています。
これが実際には砥石面全体にわたって存在します。確認出来ますでしょうか?
この点々(この砥石の場合は特に多い)の為に刃物の仕上がりは、ガサガサの傷だらけになります。

ちょっとした雑みなら、共名倉などで研ぎ汁を出して研いでやると、ぶっ飛んでしまうこともあるのですが、こいつに感しては無駄な努力のようです。



刃物を研いだ時の研ぎ汁の画像

基本的には真っ黒の研ぎ汁です。なかなか研ぎ汁が発生しないので新しい研ぎ汁の発生量が少なく、新しい研ぎ汁の発生量より酸化速度の方が速いので、研ぎ汁に茶色が混じります。