大突 カラス コッパ
計測時 179(最長長さ)×90(最長幅)×26(厚み) |
硬さ:47 細度:48 下り:12 研ぎ感の軽さ:30
曇光り:3 鏡面:5
寸法表示上はコッパとしてはまずまずですが扁平の為に鉋などでは狭く感じる。 ただし硬さは相当硬い部類の砥石なので、狭くて面積辺りの研ぎ回数が増えても面は狂いにくく、寸六ぐらいまでの普通の鑿ではそれほど狭くは感じません。 カラスといわれる黒い模様はかなり強力ですが、あと1〜2ミリで突然激減する事が側面からも分ります。 しかし、実物は側面に極わずかに名残りが残っているので、うっすら模様が残るかもしれません。 実際は黒い部分よりも灰色部分の方がわずかに研ぎやすく、プレミア感は減りますが、研ぎ心地としては、模様が減る所まで使った方が良くなるかもしれません。 研ぎあがりの細かさは肉眼の判定ですが抜群で、天然としては強力な鏡面仕上がりであると共に、天然らしく地金の深みもそれなりに出ている。 特に鋼の冴えは見事で、鋼の組織が浮かびあがる。 研ぎ感は砥石が硬いながらも、元々の粒子が細かいのか研ぎ感はなめらかで、下りは少ないので研ぎ汁はなかなか出ないが、出てからは面の硬い感触は滑らかさにかき消され、硬い砥石としては研ぎやすく、硬いから細かい刃を付けやすいというよりは、元々の粒子が細かい素性の良い砥石が圧と歳月で硬く締まったという事ではなかろうか? 測定は名倉なしで行いましたが、普段は労力の無駄なので共名倉を使うようにしています。 |
扁平でこの面積のコッパとしては、まずまずのお値段(とはいっても知れてます)でしたが購入して良かったと思える砥石です。 恐らく裁断した残りのコッパですので、同じ石のきちんと裁断された方の砥石をお持ちの方は、良い石にめぐり合えたのではないでしょうか? |
刃物を研いだ時の研ぎ汁の画像
濃い模様とサラッと少なめの研ぎ汁が酸化する事で、画像では殆ど様子が分りませんね。