丸尾山 天上戸前 紫 販売元 『砥取家』


測定時 206(長さ)×75(幅)×30(有効厚み)



硬さ:36  細度:46  下り:35  研ぎ感の軽さ:30

曇光り:5  曇り系




濡らすと本物のサツマイモとどちらがより紫色か勝負したくなるほどの鮮やかな紫色の砥石。

裏の真ん中あたりが軽く土踏まずのようにえぐれているので、ほぼ有効な面積が使える範囲の厚みは測定時で30mm程です。

購入時より減っていて、現在は以前より少し甘くなったかもしれません。
紫色の部分が減り青色の部分が増えてきました。

ただし研ぎ上がりは大した物で、力を抜いて磨き研ぎする事で贔屓目なしで研ぎ傷は肉眼では無傷で分からなくなります。←私の目でですけどね。

この山の砥石は研いでいてシャカシャカいう物も多いのですが、音がするわりに荒くはありません。
その中でも天上戸前層はシャカシャカ感がほどんどなく、指から伝わる研ぎ感に少し上品さがあります。

この石は砥石の油分が多い目なのか、地金が深い色に仕上がります。丸尾山の仕上がりは基本的に曇系の仕上がりだと思いますが、その中でもこの石はやや艶があり、軒先や木の葉など少し離れた景色は写りこみます。
しかし鏡面系ではなく、あくまで曇り系です。

私の勝手な造語で『曇光りの曇り系』といった感じで特に地金の色が深いです。ニュアンスが伝わりますでしょうか?

造語『曇光り』と『鏡面系・曇系』の私の勝手な測定法については、このページのクリック前のページ『天然砥石』のページの『仕上げ砥石』の項に記載しております。



刃物を研いだ時の研ぎ汁の画像