裏出し用金床(自作携帯型)



現在良く出回っているような厚手の精密研磨された裏押し用の金盤ではなく、昔はよく出回っていた薄っぺらく平面精度も怪しい金盤です。
四つ角に脚の生えた金盤も有りますが、これは脚の無いタイプの金盤を利用しました。

大きさは元々は210o×60o×8o弱といったところでしょうか。
半分に切ってしまってから測ってますので正確な寸法は分かりません。

とりあえず長さを半分に切って、下側よりに四角い穴をあけて、上はベルトグラインダーで縦横方向にややR形状に削っただけの物で、機能性のみでかなり強引に造ったので、美しさとは無縁のちょっと掲載するにはみっともない仕上げになっております.

道具を扱う者としてはもう少し丁寧で粋な感じに設えなければという感じでしょうか・・・反省(苦笑)

もともとクリヤーラッカーか何かを錆止めでコーティングしてあるらしく、製作後にコーティングを剥がして黒染して再度クリヤーラッカーでもコーティングしようかと思ってましたが、面倒なので手間をかけずザックリ加工した為に何だかやる気も無くなってしまいました。

しかしコーティングの無い穴の周りが若干錆びてきたので、クリヤーラッカーぐらいはコーティングしておくか。

昔は釿(ちょうな)の側面を金床がわりにして裏出しをしたりしましたが、それと似たような物です。

見た目は悪いですが使い勝手は悪くないです。



使い方は画像のように端材を穴に差し込んで、棒の手前側を足で踏んで使います。
前後方向にも全体に少しR形状になっていますので、鉋身を持つ手元を少し下げて叩くと叩き安く力も加わりやすいです。

穴にはそれほど堅く挿げこむ必要もないですし、その都度抜き差しできる方が便利です。
画像では2寸×1寸の棒を加工して突っ込んでますが、こんなにしっかりしたものでなくても、適当な端材でいける程度の大きさの穴しか掘っていませんので、金床だけ持って行って棒は現場調達という使い方が可です。

あとは底面になる部分は真ん中を微妙にすいて僅かに二点接地にして安定させてある事と、差し込む穴も両面から角面を少し取り差し込みやすくはしてある事ぐらいでしょうか。

最後に友人から寸四の鉋の裏出しを依頼された時の動画を掲載しておきます。
拙い技術についてはどうぞ目をつぶってご覧ください。


裏出しの動画はこちら


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