山不明 縦縞目


測定時 204(長さ)×74(幅)×24(厚み)



硬さ:45  細度:43  下り:30  研ぎ感の軽さ:33

曇光り:3  鏡面系:1




先代か先々代が購入したのか分りませんが、以前から家にあった砥石です。
結構昔の砥石だとは思いますが、側面は手挽きではないので極端に大昔の物では無いと思います。

模様といい色といい、なかなか美しさです。
流れるようなオレンジ色の縦縞の模様で全面に黒い点々があります。

濡らすとより鮮やかな発色で、下は濡らしてみた画像なのですが、あまり縞目のメリハリが出ず良い画像とはいえないですね。



この砥石の実際の値打ちは分りませんが、自分ではお気に入りの砥石です。
砥面以外の様子が分らない事もあって研ぎ感だけで判断すると、研いだ感じは中山辺りの砥石ではないかと自分では思っています。

実際研いでみるとなかなか硬め砥石ですが、シャカシャカという感じでよく下ります。

測定に使っている鑿との相性がまあまあという事もあり、下りの項目は結構下りるかなという感じの30止まりです。

どの刃物でも平均して下りは強めに感じますが、研ぐ物によっては30どころではなく、強烈に下りる刃物もあります。

下りもそうですが相性が出やすい砥石で、あまり見た目が綺麗に仕上がらない刃物や地金の色が濃く出る物などもあります。

グラフの数値はあくまで測定した刃物の数値になりますが、大概の刃物でシャカシャカと真っ黒な研ぎ汁がすぐに出始めます。

それなりの相性の刃物であれば音が示すとおり、研ぎ始めはそれほど細かい研ぎ傷ではないのですが、研ぎ汁がひと通り砥面に行きわたると、あとは力加減をコントロールするとなかなか良いレベルまで仕上がります。
仕上げを一本でしかも手早く仕上げる事のできる種類の砥石です。



刃物を研いだ時の研ぎ汁の画像

基本的に真っ黒な研ぎ汁なのですが、より細かく研ぎあがるように仕上げてカメラを構える間にこんな色の研ぎ汁になってしまいました。