ナニワ スーパー砥石 #5000


新品時 210(長さ)×70(幅)×20(厚み)



硬さ:25   下り:30   研ぎ感の軽さ:27




しっかりと水に浸け込んで充分に吸水させてから使用するタイプではないかと思われるが半日以上浸けっぱなしにしていた事は無いので、それ以上となると分からない。

他のこのシリーズの砥石と同様に軟らかい砥石だが、#3000より少しだけ硬めに感じた。
このシリーズの砥石は全体に砥石のベースとなる色より少し濃い点々が混ざっているが、製造の際の攪拌ムラなのか点々の量にいろいろ差がある場合があり、点々の量が多い方が刃当たりの感触で硬めに感じてしまうだけなのかもしれない。
今回の試し研ぎでも、#5000の方が密度的に#3000より少し点々が多いめな感じであった。

#3000より硬めに感じたからと言っても軟らかめである事は変わりないのだが、軟らかいと言っても他の砥石とは事なり少し硬質のゴムっぽい弾力を感じるところがこの砥石の特徴である。

この砥石のシリーズは全般に恐らく包丁をメインに開発されている砥石だと思います。

この砥石も砥石台付と台無しがあるようで、値段は殆ど変りませんがごく僅かに台付の方が高いという程度だと思います。

硬質ゴムと評したように弾力のある砥石で、砥面の平面直しでもプラスチックの砥石台がしなったり、市販の二点接地式の砥石台では砥面直しの際に、たわんで正確な平面が得られない状況も#10000の時に経験していますし、保水によよる膨張で砥面の平面状況が変わってしまうという事もこの砥石では考えられますので、底面をホームセンターで売っているような御影石にベッタリ貼りつけて無理矢理砥面が動かないように自分で矯正してあります。

研いでみるとベースとなる研ぎ傷は#5000としては細かい仕上がりに、表面的だと思うが少し粗めの隙間のあるピッチで目立つ傷が全体に入る。
ただ目立つわりにそれほど深くはないようにも思う。
これは切った素材の刃物への吸いつき防止や、食いつきをよくする為に意図的に傷が入るような物を混ぜてあるのか、意図しない所なのかは分かりません。

上の画像ではかなり傷が目立ちますが、光の反射の加減もあるかもしれません。

研いだ感じは比較的軽快で滑らかですが、軟らかい事もあるので砥石を刃で削ったり食い込ませたりする事も研ぎ方や熟練度によってはあるかもしれません。



刃物を研いだ時の研ぎ汁の画像

軟らかいという事もあり多少泥気はあるが下りはまずまず良さそうである。
撮影に際しては直ぐに泥の色が酸化して薄くなる事から、下りた鉄粉は細かそうであるが、ペーハーの関係などももあるのかもしれない。