ナニワ スーパー砥石 #3000


新品時 210(長さ)×70(幅)×20(厚み)



硬さ:22   下り:33   研ぎ感の軽さ:28




しっかりと水に浸け込んで充分に吸水させてから使用するタイプではないかと思われるが半日以上浸けっぱなしにしていた事は無いので、それ以上となると分からない。

他のこのシリーズの砥石と同様に軟らかい砥石だが、#5000より少しだけ軟らかめに感じた。
このシリーズの砥石は全体に砥石のベースとなる色より少し濃い点々が混ざっているが、製造の際の攪拌ムラなのか点々の量にいろいろ差がある場合があり、点々の量が少ない方が刃当たりの感触で軟らかめに感じてしまうだけなのかもしれない。
今回の試し研ぎでも、#3000の方が密度的に#5000より少し点々が少なめな感じであった。

このシリーズの砥石は軟らかめである事は変わりないのだが、軟らかいと言っても他の砥石とは事なり少し硬質のゴムっぽい弾力を感じるところがこの砥石の特徴である。

大工道具では#3000という粒度はあまり馴染みがない場合も多いかもしれません。
この砥石のシリーズは全般に恐らく包丁をメインに開発されている砥石だと思います。

この砥石も砥石台付と台無しがあるようで、値段は殆ど変りませんがごく僅かに台付の方が高いという程度だと思います。

硬質ゴムと評したように弾力のある砥石で、砥面の平面直しでもプラスチックの砥石台がしなったり、市販の二点接地式の砥石台では砥面直しの際に、たわんで正確な平面が得られない状況も#10000の時に経験していますし、保水によ売る膨張で砥面の平面状況が変わってしまうという事もこの砥石では考えられますので、底面をホームセンターで売っているような御影石にベッタリ貼りつけて無理矢理砥面が動かないように自分で矯正してあります。
研いでみると研ぎ傷が特に鋼部分では目に付くという感じ。
これは研ぎあがりのベースとして地金は曇った感じで鋼が鏡面的な艶なので、地金と違い同程度の傷でも鋼部分では目立ってしまうという事のように思う。
見た目以上に傷は浅いのではないかと感じる。

いろいろな砥石を試し研ぎをするうちに少し刃が丸くなってきてしまい、上の画像の端の方は砥石にピタリとは乗っていないので刃幅の真ん中の辺りを参考にして下さい。

刃の右側の逆向きの斜めの白い線は雑巾の拭き跡ですので関係ありません。

研いだ感じは比較的軽快ですが、軟らかい事もあるので砥石を刃で削ったり食い込ませたりする事も研ぎ方や熟練度によってはあるかもしれません。



刃物を研いだ時の研ぎ汁の画像

泥気が多いので黒い研ぎ汁という訳にはいかないが、下りは強いように思う。
#5000と違い撮影に際し、直ぐに酸化して研ぎ汁の色が変わるという事もなく、画像の研ぎ汁の色はただの泥混じりの色という事になります。