別誂え(べつあつらえ) |
高原料比率人造砥石 #1000 中硬 |
現状 214(長さ)×77(幅)×29(厚み) |
硬さ:43 下り:8 研ぎ感の軽さ:26
しっかりと水に浸け込んで充分に吸水させてから使用するタイプ。 販売店での正式な表記は上のようにかなり長い命名となっている。 別誂えとなっているが、僕が別誂えしたのではなく販売店が製造元へ依頼して出来た製品という事と推測される。 高原料比率という事で、恐らく通常のこの手の市販品の砥石と比べると研磨剤(おそらくWAか?)の含有比率が高いのであろうと推測される。 価格は#1000としてはかなり高級砥石である。 僕の知る限り、この中硬と硬口の2タイプが販売されていた?ようである。 販売されていたというように過去形になっていますが、購入したのが2012年の11月の末頃と少し前である事と、まだその当時あった購入店のURLのサイトが見当たりませんし、ヤフオクでも店舗出品していましたが、それもざっと見たところ見つける事ができませんでしたので、ひょっとするともう販売していないのかもしれない。 |
製品自体は、最近いろんな粒度で良く見かける純白でサイズも一見した所、最近主流のありがちなサイズ。 小口に打たれたゴム判や箱などから考えると田中砥石工業所へ依頼した物ではないかと思われる。 見た目が似たような砥石が多いので、砥石が増えると側面なり裏なりに覚書しておかないと分かりにくい。 厚みはそれほど使ってないので、購入時とはさほど変わっていないのだろうと思う。 せいぜい30oあったのかな?という程度と思われる。 |
まだ使用頻度が低いせいか保水性能がやや不足気味である。 砥石の目が経っていない状態から研ぎはじめると、泥気は出ず水分も引いていき、鉄粉が砥石の隙間に埋まっていき白い砥石が真っ黒になっていく。 つまり目詰まりして、普通に洗っても砥面は真っ黒のままである。 このような状態になるので、ノーマルで研ぐには硬さが性能を殺してしまっている。 目を立てるか或いは名倉がわりの似たような粒度の砥石をすりあわせるか、もしくは似たような粒度のパウダーをかけて使うなどすると、砥石らしく使えるようになる。 但し硬さと目詰まりの割には下りるという感じはあるので、この辺りは高原料比率という事が作用しているのかもしれない。 これよりも硬い硬口がラインナップされている事を考えると、個人的にはこの中硬は中途半端な立ち位置と感じる。 硬口に比べればやはり多少変形するが、自発的に泥が出て高原料比率の長所である強い下りを得る事も無いので、砥面の歪み防止には硬口があるし、スタンダードとするには性能を引き出せず硬さオーバーな印象である。 しかしどちらが研ぎやすいかと言われれば、似たような感じだが、この中硬の方が研ぎやすいだろう。 また刃を起して刃の先端だけを研ぐ小刃付けの様な研ぎでは、下り具合など明確な違いが出るのかもしれない。 |
刃物を研いだ時の研ぎ汁の画像
ドロッとした感じは無くやや保水不足気味。 |
硬口よりは画像ではうっすら光る鉄粉と水分の盛り上がりが若干厚め。 |