アトマの貼り替え



貼り替えの為に剥がしてみよう




アトマの謳い文句に『経済的な張り替え式』というのがあるが、結構剥がすのは大変な作業である。

ただアルミプレートと替え刃を剥がすだけならまだしも、残った両面テープの粘着剤の除去が問題である。







プレートから替え刃を剥がす。






まずアトマの角からカッターナイフをアルミ台と替え刃の間に差し入れます。

薄い方が好ましいので、文房具として良く使われる細いタイプが好いと思われます。

画像よりもう少し奥までカッターを差し込んだら、そこから差し入れたカッターを15o前後の深さで、丈方向・幅方向に途中まで余分に切り足します。

可能であればアルミベース側にカッターの刃先が入って、両面テープは替え刃の方に残るようにカッターを差し込めればベストです。

だからといってアルミは軟らかいですので、なるべくカッターで傷を入れないように注意したいところです。





画像のようなインテリアバールが2本あると作業しやすく、3本あるとバッチリである。

仮に1本もしくは全くない場合は、それに代わる物を探すかハンドパワーです。

一本しかない場合やハンドパワーの場合は、剥がすように力を加えながら隙間を広げて、広げた方からカッターナイフで切り込みを入れていきます。

但しこれはあくまで剥がした替え刃が屈折しないようにするのが前提ですので、そうでなければフルパワー全開でも問題ありません。

バールが複数ある場合は角から順番にバールでこねて出来たわずかな隙間に別のバールを差し込んでという要領で、替え刃を部分的に曲げすぎないように配慮しながら、順番に移動して徐々に剥がしていきます。

どうしても無理な場合は、やはりカッターで切れ込みを入れて補助してやる方が無難です。





剥がれました。

前回、自己満足の為にアルミベースをよく磨いておいたせいか、両面テープの殆どが替え刃の方にくっ付いて行きました。

アルミベースの方に付いていると、剥がす際に金属で引っ掻くと傷だらけになってしまうし、引っ掻いたバリが盛り上がったりする可能性もあり金属は使えないので結果として良かったです。

尚、きれいにテープの粘着剤を取り去っても、アルミプレートのマダラ模様は消えませんが、変色しているだけですので凹凸はありません。。
張り替えには問題ありませんが、更に自己満足したい人はがんばって平面を維持したまま削るなり磨くなりしてください(笑)






粘着剤を取る





今回は以前にアトマの張り替えの日が近いと感じた時にホームセンターでついでに購入しておいた剥がし剤を使用してみます。

地球にやさしいタイプを購入。
けして自分の志が高くて地球にやさしいタイプを購入したのではなく、『地球にやさしい=自分にやさしい』ではないかという事で、有害物質が少ない方が手や使用した物に付着してもより安心というだけの理由である。

使い捨てのゴム手袋などをして作業すれば良いのかもしれないが、実際に指で粘着剤の凹凸やネバネバが残っていないか確認するには素手の方が分かりやすい。




これは剥がした方の替え刃。
置いておけば何かに使える事もある?

慌てて全面に薬剤を吹き付けても乾くだけなので、少量ずつ作業部分だけその都度吹き付けていきます。
オレンジオイルの香りが広がります。
香りは結構強め。

問題はプレートと粘着剤が分離するかですので、上からかけてもプレートとの境界まで確実に浸透しないと効果が無いので、どちらかというと手前側に多い目にかけて、剥がす際に使用したインテリアバールなどヘラ状の物で、手前にある薬剤を粘着剤とプレートの境界に押し流すようにして、ガリガリとこそげていきます。


こんな感じで全面剥がしていきます。

テープが殆ど丸ごと張り付いてますので、そこが一番労力が必要ですが、極薄く粘着剤が残ってしまった部分や取り残しなどは、剥がし材をスプレーして軽くコソコソと擦るだけで溶けるような感じで取れます。
後でこのような極薄い粘着剤のネバネバが残るのは厄介なので、これは大いに助かります。

全部剥がしたら台所用の中性洗剤で綺麗に洗い流して余計な油分などを除去しておきます。

剥がし材もなかなか使えますね。

尚、アルミプレートの方は接着剤に付属の樹脂製のヘラなどを使用するなどして、傷が入らないように考慮しないといけません。

幸いアルミプレートは良く磨いておいたせいか、殆ど粘着剤は残らなかったので、剥がし材と厚紙を二つ折りにしてヘラのようにして擦っただけで全部取れましたが、紙が濡れる訳ですから厚紙の耐久力は殆どありません。

やはりアルミを平面に補正した場合は、最終的に細かい粒度まで磨いておくのが剥がす際には一番効率が良いのかもしれません。






新品の両面テープを剥がす





例えば替刃を貼り合せようとして位置がずれて剥がしたら、テープに重なりや盛り上がりが出来てしまった。
ゴミが付着してしまって上手く取り除けない。
テープの位置が気に入らない。
など理由は何であれ、最初から貼ってある両面テープを剥がしたいという場合、もちろん剥がし材も良いですが、今回はカッターナイフ一本で剥がしてみるという手法を試みた。

ただひたすら地道にこそげ取るという原始的な手法。
粘着剤が残るのは無視して粘着剤を塗布してあるシート材を画像の様に取っていきます。




1ブロック剥がした状態が左の画像の状態。
左上角にあるのがシート剤の塊。

このシート剤を剥がすのがそこそこ手間がかかるが、それさえ出来てしまえばあとの作業は大した事は無い。

では残りの粘着剤の除去であるが・・・。




左上にあったシート剤の塊を指でつまんでペッタンペッタンと原始的な方法で簡単に除去できる。

しかも思いの外、よく剥がれるので同じ場所を何度も何度もペッタンペッタンという必要は殆ど無い。




は〜い!きれいになりましたよっ!
てな訳で全部はがしちゃいました。

両端に帯状の変色の痕があるが、これは剥がす際に傷を入れてしまったとかそういう物ではなく、元からあった痕である。

電着の際の電極でもあったのでしょうか?
よく分かりません。
とりあえず完成っ!!!






貼り付けてみよう




上でインテリアバールで剥がしたアルミベース。

まだら模様はあるが、粘着剤など付着物もないのでそのまま替刃を貼り付ける事にする。

一度はがしたついでに、あまり細かく仕上げて無い為に粘着剤の除去に苦労した方は、次回の貼り替えに備えて細かく磨いて仕上げておく方が良いかもしれない。

剥がす際にアルミベースに傷が入ってしまった方も、アトマを貼り付けた際に部分的な出っ張りになる可能性があるので、せめて傷周辺のバリだけは砥石で取っておきたい。




両面テープは、今回は元からアトマに貼ってある両面テープの会社と同じNITTO社製の両面テープの40oを使用しました。

元からアトマにあってあるテープと同じ厚みの様に思うのですが。

しかし果たして幅いっぱい常に同じ厚みで製造されているのかは分かりません。

そういう意味では、以前使用していた20oぐらいの物を横方向に帯状に貼っていった方が、ムラがあっても平均化して安定するのかもしれない。

40oを縦に二枚貼りつけた時は、イマイチな精度でした。
仮に幅に厚い側と薄い側があった場合、両サイドに厚い側がいった場合両端が高くなるし、継ぎ合せている中央部に二枚とも厚い方にしてしまった場合は中高になってしまうのでは?と思います。
なにしろたった2枚ですので、厚みが違った場合は縦張りだと安定しそうにありません。

※実際には測定していないので、厚みの差があるかは分かりません。




すみません。画像を撮り忘れてましたので、新品のアトマに両面テープを追加して貼った時の画像です。

真っ白いのが追加して貼ったテープです。

テープをカットしたり、剥離紙を剥がしはじめにテープ角が丸まったりすると厚みが増えるので、よく注意して確認します。
角とかに丸まったりした部分を発見した場合は、カッターナイフで丸まっている部分だけ三角に角の部分を切り、カッター配布の切っ先で丸まった部分だけ除去します。

1〜2o三角にカットするだけなので特に問題は無いと思います。

新品でアトマに元から貼ってあるテープもたまにこういう部分があるので、注意しています。


尚、替え刃の貼り付けに関しては、画像の様に片方を軽く浮かし、先に貼りつけた側から(画像では右側から)順次ゴムハンマーで叩いて浮かした方に移動して貼りつけていきます。

この段階では軽めに叩くだけで良いです。

形態などの保護シートなどを貼る時に空気などを順に追い出すように貼る場合と似たような感じですが、この場合は空気というよりも
替刃が長さ的に歪みが出来ないように片側に順に逃していくという感じです。




あとは前のページと同じような感じで貼りつけですが、新品の替刃を裏側から精密定規でチェックすると、電着面側から圧力が加わりカットしてあるようで、裏側から見て縁の部分に僅かなバリがあります。

このバリは端の1・2oはテープを貼らない、もしくはアルミベースが角面取りしてある事で影響を受けないですが、バリが無いとしても僅かに緩やかに湾曲していて、電着側から見ると中高の傾向です。

これを両面テープの粘着力で引っ張って矯正する事になるので、貼り合せ後、まず幅の中央を一列縦方向にゴムハンマーでやや強めに叩いて、砥石を修正してチェックすると良いと思います。

最近はアルミベースを真っ直ぐ平面にした後、縁の部分だけごく僅かに余分に磨いて高さを落としています。
と言っても幅方向では精密定規で確認できない程度の気分的なものです。

そういう事もあって、最近はまずごく僅かに高いはずの真ん中を叩いて、真ん中をより強く圧着させるという手法をとっています。

逆に真ん中を低くしてしまうと砥石の中央が高くなり、鉋などは耳が立った状態になり、鉋枕が出来やすくなりかねないのでそういう手法にしています。

叩く際には、替え刃の長さを逃がした時と同じ方向に叩いていく方が理に適っていると思います。

修正した砥石が中高になるようなら縁も強く叩いてみてください。