目指せ!斬鉄剣
アニメの『ルパン三世』をご覧になった事のある方なら分かると思いますが、仲間の三代目石川五衛門が常に持ち歩いている鉄の塊をも真っ二つにするという日本刀の名前です。 しかしまあ、本気でそんな事を考えている訳ではなく、今度は「剃刀でも研いでみるか」という事で、いやいやひょっとしたら剃刀以外もまた登場するかもしれませんが、この間の髪の毛を切る「切れ味テスト」の続きがこちらと思って頂ければ・・・。 この間の鑿も確かに髪の毛をカットするのは、どうという事はなかったのだけど、もっと抵抗なくファサッて切れないものかなぁというのにチャレンジするのがこのページ。 |
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自分なりに髪の毛をいかに軽くカットするかに関しては、おおよそ想定しているメカニズムはある。 一発勝負であれば、甘めの刃物の方が刃返りをきちんと取る事が出来れば、鋭利な刃が付くだろうという予想もあります。 もちろん甘すぎて、髪の毛に一発接触しただけで刃先がナヨッとなってしまうほど甘くては駄目ですが、同じ仕上げ砥石で研いだ時に刃先が潰れにくく薄く付くのが少し甘めの刃物と粘りのある刃物ではないかという事です。 甘い刃物と粘りのある刃物では全く刃物としての資質が違うのはいうまでもありません。 しかし硬く粘りが少ない刃物は薄い刃を付けること自体が難易度が上がり、結果的に食いつきが悪くなりがちではないかと思います。 硬くて粘りがある刃物、このバランスを上手く取れた刃物がきっと良い刃物と言えるのだろう。 この辺にについてはまた機会があれば『押し入れのコーナーで』触れたいと思います。 とりあえず、前回の試し研ぎ用の鑿はタイミング良く購入していた物や家にあった物で賄えたのですが、新たに購入してもせいぜい2,000円でお釣りがくる物で財布にエコでした。 鉋に至っても、道具は良くても研いでいる天然砥石は1万円、天然砥石としてはこれまた財布にエコな砥石。 でも筋なしで一応は面積的には角落ち無しで標準的な面積がある、カチンコチン砥石である。 |
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日本剃刀(天水作)不二の白鋼 |
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ところで今回はリンクコーナーにもあるブログ友?のゆうけんさんからの御好意で頂いた、天水さん作の日本剃刀を研いでみようという事なのですが、通常は刃の表側もすいてあるのですが、これにはすきが無いのです。 その辺は天水さんも「すきますよ」と言っていらしたようですが、とりあえずすきは無しでお願いしたようです。 鋼は通称『不二の白』と呼ばれる炭素鋼のようで、僕も正直なところ知らなかった鋼である。 詳しくは天水さんのブログの記事をご確認ください。 軽く『刃の黒幕』の#1000を当ててみました。 無理・嫌・しんどいといった言葉がすぐに浮かび、研ぐ前にすき取り作業から開始。 ついでなので自分が研ぐ際に当たって精度が出しにくい個所もすきとる事に。 天水さんの造形に関するこだわりを考えると、大変申し訳なく思いましたがつい自分がやりやすいように加工してしまいました。 天水さんごめんなさい。 天水さんという方、僕は直接ブログで交流した事が無いのですが、いろんな刃物を造っていらっしゃるようですが、本職でもないのかな? ヤスリ目など丁寧で造形がきれいである。 今回の日本剃刀は白二鋼で、鑿などでは良く使われる鋼である。 送られてきた時にゆうけんさんが研いでくださっていたので、刃先の様子などをチェックして実際に研いでみた感じでハード(刃物)とソフト(研ぎ)どのぐらいの切れ味を生み出せるかイメージしてみる。 実際にある程度イメージ通りの刃付けができるように、すいたり削ったりしていたのですが、仕上がりが近付くにつれイメージと精度的にかなりのズレを感じる。 ここ最近では一番ズレていてイメージ通りの研ぎあがり形状に仕上がっていない。 包丁をあまり研がないので、刃先が逆勝手の研ぎで研ぎでの未熟さと、すき取り作業などで結構時間を食ったので疲れと焦りも重なったのだろう。 それにしても中をすきとり、下りやすいといわれる炭素鋼にもかかわらず、なかなかおりない。 かなり硬いという事か? もう研ぎなおす気力も時間もなかったので、小手先でごまかして最終仕上げへ。 僕の予想では最終仕上げ前の段階が切れ味を左右すると思うで今回は非常に心残り。 これは今回の天水作の剃刀の画像。
状態からもう少し切れないかと思いましたが、予想を上回る結果が得られました。 研ぎの部分がもっとイメージ通りいけばもう少しぐらいはいけるか? |
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最近日本剃刀の「へんくつ」と「つらゆき」をGetできましたので、順次また時間ができた時に未使用ですので下研ぎからやってみる予定です。(変更の可能性もあり) |
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